コスタリカのコーヒーの特徴:タラス、ハニー、マイクロミル

掲載料・広告はありません。数字は焙煎所のショップの表示を集計したものです(2026年10月23日時点)。集計の方法

中米の小さな国コスタリカは、19世紀からコーヒーを主要な輸出品としてきた国です。長いあいだ、農家は収穫したチェリーを大きな精製工場に売り、多くの農家の豆がまとめて精製されていました。2000年代ごろから、家族や小さなグループが自前の精製設備を持つようになり、精製方法を工夫した豆が次々に生まれました。ここでは、コスタリカの産地、マイクロミル、ハニーの種類、品種、味の傾向を整理します。

コスタリカのコーヒーはどこで育つ?

コスタリカのコーヒー産地は、国のコーヒー機関によって8つの地域に分けられています。

コスタリカの主なコーヒー産地
地域場所と特徴
タラス首都サンホセの南の山岳地帯。サンマルコス、ドタ、レオン・コルテスなどの町があり、「ロス・サントス」とも呼ばれます。
ウエストバレー中央盆地の西側。ナランホやサルチーなどの町があります。
セントラルバレー首都サンホセ周辺の盆地。
トレスリオス、オロシ、トゥリアルバ首都の東側に広がる産地。
ブルンカ、グアナカステ南部の山地と、北西部の産地。

コーヒー図鑑の焙煎所の記載で多い地域は、タラス、ウエストバレー、Los Santosです。焙煎所が記載した標高の中央値は約1,800mです。中央盆地の火山性の土壌と、タラスの標高の高さが、引き締まった豆と明るい酸味につながるといわれます。地域ごとの豆はタラスのコーヒー豆やウエストバレーのコーヒー豆で比べられます。

マイクロミルとは?

マイクロミルは、農家や家族が自分の農園の近くに持つ小さな精製所のことです。以前は大きな精製工場で多くの農家の豆が混ざっていましたが、マイクロミルでは、収穫から精製、乾燥までを生産者が自分で管理できます。そのため、農園や区画ごとのロットを分けて販売したり、ハニーやナチュラル、発酵に工夫をした精製方法を試したりできるようになりました。

コスタリカの豆の銘柄名に、農園名やマイクロミルの名前、精製方法が細かく書かれていることが多いのはこのためです。

ハニーとは?ホワイトからブラックまで

ハニーは、果肉を取り除いたあと、豆のまわりのぬめりのある粘液質(ミューシレージ)を残したまま乾燥させる精製方法です。「ハニー」という名前は粘液質のべたつきから来たもので、はちみつを使うわけではありません。

残す粘液質の量や乾燥のさせ方によって、ホワイト、イエロー、レッド、ブラックなどの名前で呼び分けられます。一般に、粘液質を多く残し、ゆっくり乾かすほど色が濃い名前になります。焙煎所の説明では、ホワイトやイエローはすっきり、レッドやブラックは甘さや果実味、コクが強いと書かれることが多くあります。ただし、呼び分けの基準は生産者によって違い、決まった規格があるわけではありません。

コーヒー図鑑で精製方法の記載があるコスタリカの豆49銘柄のうち、ウォッシュドは33%、ナチュラルは12%です。アナエロビック(嫌気性発酵)と書かれた豆は2銘柄です。ほかの国のハニーの豆も含めてハニーのコーヒー豆で探せます。工程の違いはナチュラルとウォッシュドの違いで説明しています。

コスタリカの品種

コスタリカで育てられているのはほぼアラビカ種で、多いのはカトゥーラ種とカトゥアイ種です。ウエストバレーのサルチーで見つかった、ブルボン種の変異とされるビジャサルチ種もこの国ならではの品種です。ほかにティピカ種や、さび病に強いオバタ種、一部の農園ではゲイシャ種も育てられています。アラビカ種の評価を守るため、ロブスタ(カネフォラ)の栽培は長く法律で制限されてきました。

コーヒー図鑑で品種の記載があるコスタリカの豆39銘柄では、カトゥアイ(36%)、カトゥーラ(26%)、ゲイシャ(26%)、SL28(10%)が多く書かれています。1つの豆に複数の品種が書かれることがあるため、合計は100%を超えます。

ゲイシャ種の豆はゲイシャ種のコーヒー豆で、ほかの国の豆と比べられます。

コスタリカのコーヒーの味の特徴は?

焙煎所の説明では、はちみつ、黒糖、桃やあんずなどの核果、赤いベリー、柑橘といった言葉が多く、甘さがありながら後味がきれいで、明るい酸味がある豆として紹介されることが多くあります。ハニーの豆は、すっきりしたウォッシュドと果実味の強いナチュラルの中間として説明されることもあります。

コーヒー図鑑で焙煎所の説明をAIで分類すると、コスタリカの豆の12%にベリー系、39%に柑橘系、20%にチョコレート系の言葉が使われています。これは焙煎所の言葉をまとめた傾向で、当サイトが味を確かめたものではありません。

果実のような酸味と「酸っぱさ」の違いは、酸味と苦味の違いで説明しています。

コスタリカの豆の淹れ方

コスタリカの豆は浅煎りから中煎りで販売されることが多く、ハンドドリップなどのフィルターで淹れると、甘さと酸味のバランスがわかりやすいとされます。道具の選び方はハンドドリップの道具で説明しています。

コスタリカのコーヒーの値段は?

コスタリカは中米の中でも人件費や生活費が高めの国で、マイクロミルの豆は小さなロットで作られることが多いため、手ごろな価格の産地とはいえません。精製方法に工夫をした豆や、品評会で評価された農園の豆はさらに高くなることがあります。

コーヒー図鑑のコスタリカの豆の100gあたり価格の中央値は¥1,266です。シングルオリジン全体の中央値は¥1,240です(基準の袋、税込・送料別、2026年10月23日時点)。

産地p10〜p90の幅(100gあたり)中央値(100gあたり)銘柄数
エチオピア¥980〜¥2,300¥1,290191
コロンビア¥890〜¥3,700¥1,465126
ブラジル¥840〜¥1,480¥1,050111
グアテマラ¥850〜¥2,320¥1,16579
ケニア¥923〜¥1,787¥1,19858
インドネシア¥843〜¥1,400¥1,01054
コスタリカ¥935〜¥4,322¥1,26646
ニカラグア¥968〜¥2,100¥1,45041
メキシコ¥862〜¥1,491¥1,07533
パナマ¥1,150〜¥6,380¥3,49021
銘柄数の多い産地の価格の幅(安いほうから1割〜高いほうから1割)と中央値。2026年10月23日時点。

コーヒー図鑑のコスタリカの豆

CAFE TOCOCHE北海道札幌市豊平区

COSTA RICA – SAN IGNACIO NATURAL

コスタリカ、タラス、1,100〜1,400m

ナチュラル、カトゥーラ、カトゥアイ

ベリー、ナッツ・キャラメル

100gあたり ¥1,390

コスタリカの中央値より16%高い

焙煎所のサイトで見る

RAW SUGAR ROAST東京都世田谷区

Costa Rica Don Eli

コスタリカ、タラス、1,600〜1,700m

ナチュラル、ゲイシャ

柑橘、トロピカル・ワイニー、ストーンフルーツ

100gあたり ¥3,680

ゲイシャの中央値より5%高い

焙煎所のサイトで見る

COFFEE FACTORY TSUKUBA茨城県つくば市

コスタリカ ドンマヨ ラロマ

コスタリカ、タラス、1,950m

ハニー、カトゥーラ、カトゥアイ

チョコレート、ナッツ・キャラメル

100gあたり ¥930

コスタリカ・ハニーの中央値より18%安い

焙煎所のサイトで見る

コスタリカのコーヒー豆をすべて見る

よくある質問

コスタリカのコーヒーはどんな味ですか?

焙煎所の説明では、はちみつや黒糖のような甘さ、桃や柑橘などの果実味、きれいな酸味で紹介されることが多い豆です。精製方法によって印象が変わります。

ハニーとはどんな精製方法ですか?

果肉を取り除いたあと、豆のまわりの粘液質を残したまま乾かす精製方法です。はちみつは使いません。

イエローハニーとブラックハニーの違いは何ですか?

主に、残す粘液質の量と乾燥のさせ方の違いです。色の濃い名前ほど粘液質を多く残すことが多いですが、基準は生産者によって異なります。

マイクロミルとは何ですか?

農家や家族が持つ小さな精製所のことです。生産者が自分で精製まで管理し、農園や区画ごとのロットを作れます。

わかっていないこと

  • ハニーの段階。焙煎所が「ハニー」とだけ書いている豆は、ホワイトかブラックかなど、どの段階かがわかりません。
  • どのマイクロミルの豆か。精製所の名前が書かれていない豆は、どこで精製されたかがわかりません。
  • 味の感じ方。焙煎度や淹れ方で印象は大きく変わります。

出典と方法

  • コスタリカの産地区分、マイクロミル、ハニーの呼び分け、品種:コーヒーの業界資料などで一般に知られている内容をまとめたもので、個別の出典は示していません。
  • 産地、地域、品種、精製方法、標高、用途:焙煎所が販売ページに記載した内容。割合は、その項目の記載がある豆に占める割合です。
  • 風味の傾向:焙煎所の説明をAIで分類したもので、当サイトが味を測ったものではありません。
  • 当サイトの数字:在庫のある豆から集計。2026年10月23日時点。詳しくは項目の読み取り方。
  1. 価格は各焙煎所のショップの表示(税込)です。最新の価格・在庫はショップでご確認ください。