メキシコのコーヒーの特徴:チアパス・ベラクルス・オアハカ

掲載料・広告はありません。数字は焙煎所のショップの表示を集計したものです(2026年10月23日時点)。集計の方法

メキシコは、コーヒーの産地としてはあまり話題にのぼらない国かもしれません。それでも栽培の歴史は長く、18世紀の終わりごろにコーヒーが伝わったとされています。いまも生産の多くを担っているのは、数ヘクタールほどの畑を持つ小規模な生産者で、先住民の共同体も少なくありません。協同組合を通じて出荷する生産者が多く、オーガニックやフェアトレードの認証を受けた豆の産地としても知られています。

メキシコのコーヒーはどこで育つ?

コーヒーの産地は、ほとんどが国の南部に集まっています。

  • チアパス:グアテマラと国境を接する州で、国内最大の産地です。サン・クリストバル・デ・ラス・カサス周辺の高地や、シエラ・マドレ山脈の斜面で育てられています。
  • ベラクルス:メキシコ湾に面した州で、コアテペックやワトゥスコが産地として知られています。
  • オアハカ:太平洋側の山地の州で、「プルマ」の名で知られる地域があります。
  • このほか、プエブラ、ゲレロなどでも作られています。

コーヒー図鑑で焙煎所が書いている地域は、チアパス、ベラクルスが多くなっています。標高の記載がある豆の中央値は、約1,700mです。標高の高い場所で育った豆には、「SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)」という等級が書かれていることがあります。グアテマラなどの「SHB」と同じく、標高による格付けです。等級の読み方はコーヒー豆の等級で解説しています。

品種:ティピカ、ブルボンと耐病性の品種

メキシコには、ティピカやブルボンといった古くからの品種が多く残っています。ほかに、カトゥーラ、ムンドノーボ、カトゥアイなども育てられています。2010年代に中米とメキシコでさび病が大きく広がったあとは、さび病に強いカティモールやサルチモールへの植え替えも進みました。メキシコではロブスタ(カネフォラ)も栽培されていますが、その多くはインスタントコーヒーなどの原料になります。コーヒー図鑑で品種の記載があるメキシコの豆10銘柄のうち、多い品種はブルボン(90%)、ティピカ(50%)、パカス(40%)、カトゥーラ(30%)です。

精製方法とオーガニック

伝統的な精製方法はウォッシュドです。多くの生産者が自分の家で果肉を除いて発酵させ、水で洗ったあと、庭先のパティオやシートの上で乾かしてから協同組合に出荷します。ナチュラルやハニーもありますが、数は多くありません。コーヒー図鑑で精製方法の記載があるメキシコの豆12銘柄のうち、ウォッシュドは75%、ナチュラルは8%です。工程と味の違いはナチュラルとウォッシュドの違いで解説しています。

化学肥料や農薬をあまり使わない小規模な生産者が多く、協同組合ごとにオーガニック認証を受けている例もよく見られます。なお、日本で「有機」や「オーガニック」と表示して売るには、有機JASの認証が必要です。コーヒー図鑑は焙煎所の記載をそのまま記録していて、認証の有無は確かめていません。

メキシコとデカフェ

メキシコの豆は、デカフェ(カフェインレス)の原料としてもよく使われます。チョコレートやナッツのような風味は、カフェインを取り除く工程のあとも残りやすいと説明されることが多いためです。また、ベラクルス州には、水を使ってカフェインを取り除く「マウンテンウォーター製法」の工場があり、袋にこの製法名が書かれていることがあります。コーヒー図鑑のメキシコの豆のうち、デカフェは32銘柄です。在庫のある豆はデカフェのコーヒー豆で見られます。製法の違いはデカフェの製法で解説しています。

メキシコのコーヒーの味の特徴は?

焙煎所の説明では、ミルクチョコレート、ナッツ、キャラメル、黒糖のような甘さに、柑橘やりんごのような穏やかな酸味を合わせた表現が多く見られます。軽めから中くらいのコクで、やわらかく飲みやすい味と書かれることが多い産地です。チアパスやオアハカの標高の高い農園の豆には、より明るい酸味や果実のような香りが挙げられることもあります。

コーヒー図鑑で焙煎所の説明をAIで分類すると、メキシコの豆の32%にチョコレート系、49%にナッツ・キャラメル系、19%に柑橘系の言葉が出てきます。これは焙煎所の言葉をまとめた傾向で、当サイトが味を確かめたものではありません。

淹れ方については、ハンドドリップ用にもエスプレッソ用にも焙煎されています。浅めの焙煎では酸味が、深めの焙煎ではチョコレートのようなほろ苦さが前に出やすいのは、ほかの産地と同じです。焙煎度による違いは焙煎度の違いで解説しています。

メキシコのコーヒー豆の値段は?

メキシコの豆は、普段飲みのシングルオリジンやエスプレッソ用のベースとして扱う焙煎所もあれば、標高の高い農園の小ロットとして売る焙煎所もあり、値段には幅があります。

コーヒー図鑑のメキシコの豆の100gあたり中央値は¥1,075、シングルオリジン全体の中央値は¥1,240です(基準の袋、2026年10月23日時点、税込・送料別)。

産地p10〜p90の幅(100gあたり)中央値(100gあたり)銘柄数
エチオピア¥980〜¥2,300¥1,290191
コロンビア¥890〜¥3,700¥1,465126
ブラジル¥840〜¥1,480¥1,050111
グアテマラ¥850〜¥2,320¥1,16579
ケニア¥923〜¥1,787¥1,19858
インドネシア¥843〜¥1,400¥1,01054
コスタリカ¥935〜¥4,322¥1,26646
ニカラグア¥968〜¥2,100¥1,45041
メキシコ¥862〜¥1,491¥1,07533
パナマ¥1,150〜¥6,380¥3,49021
銘柄数の多い産地の100gあたり価格の幅(安いほうから1割〜高いほうから1割)と中央値。2026年10月23日時点。

隣の国の豆はグアテマラのコーヒーの特徴で解説しています。

在庫のあるメキシコの豆

COFFEE ROAST ONE'S兵庫県神戸市中央区

メキシコ ヘラクレス

メキシコ、ベラクルス、1,200m

ウォッシュド、サルチモール、Costa Rica

柑橘、ベリー、チョコレート

100gあたり ¥890

メキシコの中央値より10%安い

焙煎所のサイトで見る

SOL'S COFFEE東京都台東区

MEXICO CHIAPAS

メキシコ、チアパス、1,600〜1,700m

ウォッシュド、ティピカ、ブルボン

ベリー、チョコレート、ナッツ・キャラメル

100gあたり ¥1,700

デカフェの中央値より42%高い

焙煎所のサイトで見る

OVERVIEW COFFEE広島県尾道市

DECAF | Chiapas, Mexico

メキシコ、チアパス、1,400〜1,700m

精製方法の記載なし、ブルボン、カトゥーラ

ドライフルーツ・スパイス、ナッツ・キャラメル

100gあたり ¥1,416

デカフェの中央値より19%高い

焙煎所のサイトで見る

メキシコのコーヒー豆をすべて見る

わかっていないこと

  • デカフェの製法。焙煎所が製法を書いていなければ、どの方法でカフェインを取り除いたかはわかりません。
  • オーガニック認証が有効か。焙煎所の記載をそのまま記録していて、認証書は確かめていません。
  • 実際の味。風味は焙煎度や淹れ方、収穫年でも変わります。風味の説明は、焙煎所がその1ロットについて書いたものです。

よくある質問

メキシコのコーヒーはどんな味?

焙煎所の説明では、チョコレートやナッツのような甘さと、穏やかな酸味がよく挙げられます。標高の高い地域の豆では、果実のような香りが書かれることもあります。

チアパスのコーヒーの特徴は?

チアパスはグアテマラと接するメキシコ最大の産地で、小さな農園と協同組合の豆が多いのが特徴です。ウォッシュドの豆が中心で、オーガニック認証の豆もよく見られます。

メキシコのデカフェが多いのはなぜ?

穏やかな風味がカフェインを取り除いたあとも残りやすいと説明されることが多く、デカフェの原料としてよく使われるためです。ベラクルス州にはマウンテンウォーター製法の工場もあります。

メキシコのコーヒー豆は100gでいくら?

コーヒー図鑑では、100gあたり中央値が¥1,075です(2026年10月23日時点、税込・送料別)。標高の高い農園の小ロットは、高めの値段で売られることが多いです。

出典と方法

  • メキシコの産地、品種、精製方法、デカフェの製法:生産国と業界の資料で広く知られている情報をまとめたものです。
  • 地域、品種、精製方法、標高、淹れ方、デカフェ:焙煎所がショップに記載したもの。割合は、その項目の記載がある豆を分母にしています。詳しくは項目の読み取り方。
  • 風味:焙煎所の説明をAIで分類したもので、測定ではありません。
  • 価格:各焙煎所のショップに表示された税込価格(送料別)を100gあたりに換算。在庫のある豆のみ、2026年10月23日時点。詳しくは100gあたり価格の計算方法。
  1. 価格は各焙煎所のショップの表示(税込)です。最新の価格・在庫はショップでご確認ください。