コーヒー豆の等級(グレード)とは:G1・AA・スプレモ・SHB・No.2の意味
掲載料・広告はありません。数字は焙煎所のショップの表示を集計したものです(2026年10月23日時点)。集計の方法
「エチオピア G1」「ケニア AA」「コロンビア スプレモ」「グアテマラ SHB」「ブラジル No.2」。国内の焙煎所や販売店の商品名には、国名のあとにアルファベットや数字がよく付いています。これは多くの場合、その国の輸出規格による等級です。等級の決め方は国によってまったく違い、同じ「1」や「A」でも意味は共通ではありません。ここでは、よく見かける等級の意味を国ごとに整理し、等級と味の関係を説明します。
コーヒー豆の等級の一覧
| 国 | よく見かける等級 | おもな基準 |
|---|---|---|
| エチオピア | G1、G2、G3、G4 | 欠点豆の少なさ(数字が小さいほど少ない) |
| ケニア | AA、AB、PB | 粒の大きさと形 |
| タンザニア | AA、A、B、PB | 粒の大きさと形 |
| コロンビア | スプレモ、エクセルソ | 粒の大きさ |
| グアテマラなど中米 | SHB、HB(SHG、HGと書く国もある) | 栽培された標高 |
| ブラジル | No.2〜No.8、スクリーン17/18など | 欠点豆の数と粒の大きさ |
表の基準は、各国の規格の中心になっている要素です。実際の規格には、水分量や異物の有無など、ほかの条件も含まれることがあります。
なぜ国ごとに等級が違うのか?
等級は、生産国が生豆を輸出するときに、品質の目安をそろえるために作られてきました。買い手が実物を見なくても、どのくらいの大きさで、どのくらい欠点が少ない豆かを判断できるようにするためです。そのため、国の事情に合わせて、粒の大きさを重視する国、欠点豆の数を重視する国、標高を重視する国に分かれています。
ここでいう「粒の大きさ」は、スクリーンと呼ばれるふるいの穴の大きさで測ります。スクリーンの番号は穴の直径を64分の1インチ単位で表したもので、スクリーン17なら約6.75mmの穴を通らない大きさという意味です。番号が大きいほど大粒です。
「欠点豆」は、虫食い、割れ、黒く変色した豆、未熟な豆、発酵しすぎた豆などのことです。生豆のサンプルにこれがいくつ含まれるかを数え、少ないほど上の等級になります。欠点豆は焙煎したあとの味に雑味として表れやすいため、欠点の少なさは品質のひとつの目安になります。
エチオピアのG1〜G4とは?
エチオピアの等級は「グレード」の頭文字を取ってG1、G2のように書かれます。生豆のサンプルに含まれる欠点豆の数などをもとに分けられ、数字が小さいほど欠点が少ない豆です。国内で見かけるのはG1〜G4が多く、スペシャルティコーヒーの焙煎所ではG1やG2の表示がよく見られます。
エチオピアでは、同じ地域でもウォッシュドとナチュラルの両方の豆が作られています。実ごと乾かすナチュラルは欠点豆が混じりやすく、以前はウォッシュドより低い等級が付くことが多いとされていましたが、近年は選別に手間をかけたナチュラルのG1も流通しています。
コーヒー図鑑に掲載しているエチオピアの豆217銘柄のうち、商品名に「G1」(Grade 1を含む)とあるのは18銘柄です(2026年10月23日時点)。等級を商品名に入れていない焙煎所も多いため、これはエチオピアの豆に占めるG1の割合ではありません。
エチオピアのコーヒー豆では、地域や精製方法ごとに豆を比べられます。産地の特徴はエチオピアのコーヒーの特徴で解説しています。
ケニア・タンザニアのAA、AB、PBとは?
ケニアの等級は、粒の大きさと形で決まります。AAはスクリーン17〜18前後の大粒、ABはそれより一回り小さい粒です。PBはピーベリー(丸豆)の略です。そのほかにC、E、TTなどの等級もありますが、国内の焙煎所で見かけるのはAA、AB、PBがほとんどです。タンザニアも同じように、粒の大きさでAA、A、Bなどに分け、ピーベリーをPBとして別に扱います。
ピーベリーは、ふつうは2つ向かい合って入っている種が、1つだけ丸く育ったものです。どの産地でも一部の実にでき、選別して別に売られます。丸い形で焙煎のときに転がりやすく、熱が均一に入りやすいと説明されることがあります。
大切なのは、AAが「味の評価が最も高い」という意味ではないことです。AAは粒が大きいという意味で、同じAAでも農園や精製所、収穫年によって風味は大きく違います。ケニアでは、粒の大きさの等級とは別に、オークションなどでカップの評価による区分も使われています。
コーヒー図鑑に掲載しているケニアの豆66銘柄のうち、商品名に「AA」とあるのは16銘柄、「AB」は3銘柄です(2026年10月23日時点)。タンザニアの豆36銘柄のうち、商品名に「AA」とあるのは6銘柄です。
ケニアのコーヒー豆とタンザニアのコーヒー豆で、在庫のある豆を比べられます。ケニアのコーヒーの特徴やタンザニア(キリマンジャロ)のコーヒーも参考になります。
コロンビアのスプレモとエクセルソとは?
コロンビアの等級も粒の大きさで決まります。スプレモはスクリーン17以上の大粒の豆、エクセルソはそれより小さめの粒も含む等級です。どちらも欠点豆の基準を満たしたうえでの区分で、国内でも「コロンビア スプレモ」という商品名は広く使われています。
スプレモは粒が大きくそろっているため、焙煎のむらが出にくいと説明されることがあります。ただし、スプレモかエクセルソかは粒の大きさの違いで、どちらが好みの味かを決めるものではありません。スペシャルティコーヒーの焙煎所では、等級より地域名(ウイラ、ナリーニョなど)や農園名、品種を中心に書く例も多く見られます。
コロンビアのコーヒー豆で、地域や品種ごとに豆を比べられます。詳しくはコロンビアのコーヒーの特徴で解説しています。
中米のSHBとHBとは?
グアテマラ、コスタリカ、ホンジュラスなど中米の国では、栽培された標高で等級を分けます。SHBは「ストリクトリー・ハード・ビーン」の略で、標高の高い畑で育った豆です。標高が高く気温の低い場所では実がゆっくり熟し、硬く引き締まった豆になると言われることから、この名前が付いています。HB(ハード・ビーン)はそれより低い標高の豆です。
基準の標高は国ごとに違います。たとえばグアテマラのSHBは、およそ1,350m以上で栽培された豆とされます。エルサルバドルやメキシコなどでは、同じ考え方の区分をSHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)、HG(ハイ・グロウン)と呼びます。
標高の高い産地の豆は、焙煎所の説明で明るい酸味やはっきりした風味が挙げられることが多い一方、SHBかどうかは標高の区分で、カップの評価ではありません。同じSHBでも、品種や精製方法、農園によって味は違います。
グアテマラのコーヒー豆、コスタリカのコーヒー豆、ホンジュラスのコーヒー豆で、在庫のある豆を比べられます。グアテマラのコーヒーの特徴も参考になります。
ブラジルのNo.2とは?
ブラジルの等級は、生豆のサンプルに含まれる欠点豆の数で、No.2からNo.8までに分けられます。数字が小さいほど欠点が少なく、実際の取引ではNo.2がいちばん上の区分として扱われます。そこに粒の大きさ(「スクリーン17/18」のように表示)が組み合わされ、「No.2 スクリーン17/18」のように書かれることが多くあります。
ブラジルにはこれとは別に、カップの味の区分(ストリクトリーソフト、ソフトなど)もあります。商品名の「No.2」は欠点の数の区分なので、味の区分とは分けて考えます。
ブラジルのコーヒー豆で、精製方法や地域ごとに豆を比べられます。詳しくはブラジルのコーヒーの特徴で解説しています。
等級が高いほどおいしい?味との関係
等級は、味のよし悪しを直接表すものではありません。ここまで見てきたとおり、多くの等級は粒の大きさ、欠点豆の数、標高のどれかで決まっています。大粒で欠点が少なく、標高の高い豆は、焙煎のむらや雑味が出にくい条件がそろっているとは言えますが、それがそのまま好みの味になるとは限りません。
風味そのものを評価する仕組みは、等級とは別にあります。スペシャルティコーヒー協会(SCA)の方法では、訓練を受けた評価者がカップの風味を採点し、100点満点で80点以上の豆をスペシャルティグレードとしています。品評会やオークションでの評価も、カップの味をもとにしたものです。詳しくはスペシャルティコーヒーとはで解説しています。
スペシャルティコーヒーの焙煎所では、等級の代わりに、地域、農園、品種、精製方法を細かく書くことが増えています。等級が書かれていない豆が、等級の低い豆というわけではありません。味の方向を知りたいときは、焙煎所の風味の説明や焙煎度、精製方法を合わせて見るのが手がかりになります。精製方法の違いはナチュラルとウォッシュドの違いで解説しています。
| 産地 | p10〜p90の幅(100gあたり) | 中央値(100gあたり) | 銘柄数 |
|---|---|---|---|
| エチオピア | ¥980〜¥2,300 | ¥1,290 | 191 |
| コロンビア | ¥890〜¥3,700 | ¥1,465 | 126 |
| ブラジル | ¥840〜¥1,480 | ¥1,050 | 111 |
| グアテマラ | ¥850〜¥2,320 | ¥1,165 | 79 |
| ケニア | ¥923〜¥1,787 | ¥1,198 | 58 |
| インドネシア | ¥843〜¥1,400 | ¥1,010 | 54 |
| コスタリカ | ¥935〜¥4,322 | ¥1,266 | 46 |
| ニカラグア | ¥968〜¥2,100 | ¥1,450 | 41 |
| メキシコ | ¥862〜¥1,491 | ¥1,075 | 33 |
| パナマ | ¥1,150〜¥6,380 | ¥3,490 | 21 |
| タンザニア | ¥822〜¥1,500 | ¥1,103 | 30 |
| ペルー | ¥997〜¥2,920 | ¥1,367 | 30 |
コーヒー図鑑の豆の商品名に見る等級
コーヒー図鑑に掲載している豆のうち、商品名に等級の表示がある銘柄を数えました。等級を商品名に入れず、説明文にだけ書く焙煎所もあるため、実際の数より少なくなっています。
| 国 | 等級 | 商品名に表示がある銘柄 | その国の銘柄数 |
|---|---|---|---|
| エチオピア | G1 | 18 | 217 |
| ケニア | AA | 16 | 66 |
| ケニア | AB | 3 | 66 |
| タンザニア | AA | 6 | 36 |
| タンザニア | ピーベリー(PB) | 1 | 36 |
わかっていないこと
- 規格の細かな数字。欠点豆の数え方や、標高・粒の大きさの境目は国ごとに決められ、改定されることもあります。ここでは一般に知られている枠組みだけを書いています。
- 商品名にない等級。当サイトは商品名の表示だけを数えています。説明文にだけ等級を書いている豆や、等級を書いていない豆の等級はわかりません。
- 実際の味。等級は味を測ったものではなく、当サイトもコーヒーを飲んで評価してはいません。
よくある質問
G1とAAはどちらが上?
比べられません。G1はエチオピアの欠点豆の少なさ、AAはケニアやタンザニアの粒の大きさを表し、基準が違うからです。
等級の高い豆ほどおいしい?
そうとは限りません。等級の多くは粒の大きさ、欠点豆の数、標高による区分で、味の評価ではありません。風味はカップの評価や焙煎所の説明で確かめます。
スプレモとはどういう意味?
コロンビアの等級で、スクリーン17以上の大粒の豆を指します。粒の大きさによる区分で、特定の味を表す言葉ではありません。
ピーベリーとは?
ふつうは2つ入っている種が、1つだけ丸く育った豆です。どの産地でも一部にでき、PBなどの表示で別に売られることがあります。
ケニア・エチオピア・コロンビアなどの豆
FUGLEN COFFEE ROASTERS神奈川県川崎市多摩区
AUGUSTO BORGES ESPRESSO / BRAZIL
ブラジル、南ミナス、1,100m
ナチュラル、イエローブルボン
トロピカル・ワイニー、チョコレート、ナッツ・キャラメル
エスプレッソ向け
100gあたり ¥1,275
¥2,550(200g)・税込・送料別・時点
ブラジル・ナチュラルの中央値より13%高い
焙煎所のサイトで見るOVERVIEW COFFEE広島県尾道市
ESPRESSO | APROCSAA , Guatemala
グアテマラ、アティトラン、1,700〜2,000m
ウォッシュド、ブルボン、カトゥーラ
フローラル・紅茶、ナッツ・キャラメル、ストーンフルーツ
エスプレッソ向け
100gあたり ¥1,256
¥3,140(250g)・税込・送料別・時点
グアテマラ・ウォッシュドの中央値より9%高い
焙煎所のサイトで見るFUGLEN COFFEE ROASTERS神奈川県川崎市多摩区
BOCHESA – ETHIOPIA
エチオピア、シダマ、2,000〜2,200m
ナチュラル、エチオピア在来種
ベリー、トロピカル・ワイニー、チョコレート
エスプレッソ向け
100gあたり ¥1,455
¥2,910(200g)・税込・送料別・時点
エチオピア・ナチュラルの中央値より15%高い
焙煎所のサイトで見るAMENOKAKU COFFEE奈良市
ウィラ ジャワ
コロンビア、ウィラ、1,580〜1,900m
ウォッシュド、ジャワ
フローラル・紅茶、柑橘、ドライフルーツ・スパイス
100gあたり ¥785
¥785(100g)・税込・送料別・時点
コロンビア・ウォッシュドの中央値より44%安い
焙煎所のサイトで見るAND COFFEE ROASTERS熊本市中央区
ETHIOPIA SIDAMA BENSA BOMBE
エチオピア、シダマ、2,280m
ナチュラル、エチオピア在来種
フローラル・紅茶、ベリー、トロピカル・ワイニー
100gあたり ¥1,333
¥2,000(150g)・税込・送料別・時点
エチオピア・ナチュラルの中央値より5%高い
焙煎所のサイトで見るANDOH COFFEE東京都武蔵野市
Colombia コロンビア / El Diamante エル・ディアマンテ
コロンビア、トリマ、1,730m
ウォッシュド、ピンクブルボン
ストーンフルーツ
100gあたり ¥1,450
¥2,900(200g)・税込・送料別・時点
コロンビア・ウォッシュドの中央値並み
焙煎所のサイトで見る出典と方法
- 各国の等級の枠組み:生産国の輸出規格について一般に知られている内容によります。規格の細かな数字は国ごとの機関が定め、改定されることがあります。
- スペシャルティグレード:Specialty Coffee Association(SCA)のカッピングと生豆の評価の方法。
- 商品名の等級:在庫のある豆の商品名に「AA」「AB」、「PB」またはPeaberry、「G1」またはGrade 1の表示(いずれも英字)があるものを数えています。説明文の記載は含めません。国ごとの銘柄数が少ない場合は表示していません。2026年10月23日時点。
- 価格:基準の袋(100〜250gのうち200gにいちばん近い袋)の税込価格を100gあたりに換算。送料は含みません。詳しくは100gあたり価格の計算方法。