パナマのコーヒーの特徴:ボケテの高地とゲイシャ

掲載料・広告はありません。数字は焙煎所のショップの表示を集計したものです(2026年10月23日時点)。集計の方法

パナマは中米の南端にある国で、コーヒーの生産量はグアテマラやホンジュラスなどと比べるとずっと少なめです。それでもスペシャルティコーヒーの世界でよく名前が挙がるのは、ゲイシャ種が2000年代にパナマで注目され、高い評価と値段がつくようになったためです。ここでは、ゲイシャを中心に、産地、ほかの品種、品評会、精製方法、風味、値段の順に整理します。

パナマのコーヒーはどこで育つ?

産地の中心は、コスタリカと接する西部のチリキ県です。パナマでいちばん高い山、バルー火山のまわりに農園が集まっています。

  • ボケテ:火山の東側の谷にある町で、パナマのコーヒーの産地として最もよく知られた地名です。山から流れてくる霧や小雨の多い地域です。
  • ボルカン:火山の西側の地域で、ボケテと並ぶ産地です。

どちらも標高の高い場所に小さな区画が多く、区画ごとに分けて仕上げたロットがよく見られます。コーヒー図鑑で焙煎所が書いている地域は、チリキ、ボケテ、チリキが多くなっています。標高の記載がある豆の中央値は、約1,800mです。

パナマとゲイシャ

ゲイシャはエチオピア原産の品種で、1960年代にパナマの農園に配られましたが、収穫が少ないため長いあいだほとんど注目されませんでした。2004年、ボケテの農園のゲイシャが品評会ベスト・オブ・パナマで高く評価されたことをきっかけに、花や柑橘、紅茶を思わせる香りの品種として知られるようになりました。いまでは「パナマのゲイシャ」は、ゲイシャのなかでも特に名前の知られた組み合わせです。

ゲイシャの値段がなぜ高いのか、パナマとほかの国のゲイシャでどのくらい違うのかは、ゲイシャのコーヒーはなぜ高い?で、国内の焙煎所の価格データとともに詳しく解説しています。在庫のある豆はゲイシャのコーヒー豆とパナマのゲイシャで見られます。

ゲイシャ以外の品種

パナマで作られる豆がすべてゲイシャというわけではありません。農園では、カトゥーラ、カトゥアイ、ティピカ、ブルボンなども広く育てられていて、ゲイシャより手ごろな値段で売られることが多いです。ゲイシャを育てる農園が、ほかの品種のロットも出していることもよくあります。コーヒー図鑑で品種の記載があるパナマの豆37銘柄のうち、多い品種はゲイシャ(65%)、カトゥアイ(22%)、ティピカ(8%)、カトゥーラ(5%)です。

品評会ベスト・オブ・パナマ

ベスト・オブ・パナマは、パナマ・スペシャルティコーヒー協会(SCAP)が開く品評会です。各地の農園が出品した豆を審査員が評価し、上位の豆はオンラインのオークションにかけられます。審査は、ゲイシャとそれ以外の品種などで部門が分かれています。

オークションの高い落札価格がニュースになることがありますが、それは特定の農園の特定のロットの話です。焙煎所が販売するパナマの豆すべてが、その値段というわけではありません。

精製方法

パナマでも、伝統的な精製方法はウォッシュドです。ゲイシャなどの小ロットでは、ナチュラルやハニー、アナエロビック(嫌気性発酵)など、さまざまな精製方法が試されています。同じ農園の同じ品種でも、精製方法を変えて別のロットとして売られることがあります。コーヒー図鑑で精製方法の記載があるパナマの豆37銘柄のうち、ウォッシュドは65%、ナチュラルは27%です。工程と味の違いはナチュラルとウォッシュドの違いで解説しています。

パナマのコーヒーの味の特徴は?

焙煎所の説明では、パナマのゲイシャには、ジャスミンのような花の香り、柑橘、紅茶、桃やトロピカルフルーツを思わせる言葉がよく使われます。ウォッシュドはすっきりと香りが立ち、ナチュラルやアナエロビックは果実感が強いと説明されることが多いです。カトゥーラやカトゥアイなどの豆は、柑橘のような酸味にキャラメルやチョコレートのような甘さを合わせた、バランスのよい味と書かれることが多いようです。

コーヒー図鑑で焙煎所の説明をAIで分類すると、パナマの豆の65%にフローラル・紅茶系、59%に柑橘系、16%にベリー系、5%にチョコレート系の言葉が出てきます。これは焙煎所の言葉をまとめた傾向で、当サイトが味を確かめたものではありません。

香りを生かすために浅めに焙煎され、ハンドドリップ向けとして売られることが多い産地です。焙煎度による違いは焙煎度の違いで解説しています。

パナマのコーヒー豆の値段は?

パナマの豆の値段は、ゲイシャかどうかで大きく変わります。ゲイシャは50gや100gの小袋で売られることが多いので、袋の値段ではなく100gあたりで比べると違いがはっきりします。

コーヒー図鑑のパナマの豆(ゲイシャとそれ以外を合わせたもの)の100gあたり中央値は¥3,490、シングルオリジン全体の中央値は¥1,240です(基準の袋、2026年10月23日時点、税込・送料別)。

産地p10〜p90の幅(100gあたり)中央値(100gあたり)銘柄数
エチオピア¥980〜¥2,300¥1,290191
コロンビア¥890〜¥3,700¥1,465126
ブラジル¥840〜¥1,480¥1,050111
グアテマラ¥850〜¥2,320¥1,16579
ケニア¥923〜¥1,787¥1,19858
インドネシア¥843〜¥1,400¥1,01054
コスタリカ¥935〜¥4,322¥1,26646
ニカラグア¥968〜¥2,100¥1,45041
メキシコ¥862〜¥1,491¥1,07533
パナマ¥1,150〜¥6,380¥3,49021
銘柄数の多い産地の100gあたり価格の幅(安いほうから1割〜高いほうから1割)と中央値。2026年10月23日時点。

国境を接する国の豆はコスタリカのコーヒーの特徴で解説しています。

在庫のあるパナマの豆

BAISENYA SHIMA東京都杉並区

Panama Baru Mountain 🇵🇦 Anselmito SHB EP Q Grade

パナマ、チリキ、1,650m

ウォッシュド、ティピカ、カトゥアイ

フローラル・紅茶、ドライフルーツ・スパイス、チョコレート

100gあたり ¥1,400

パナマ・ウォッシュドの中央値より8%高い

焙煎所のサイトで見る

パナマのコーヒー豆をすべて見る

わかっていないこと

  • すべてが遺伝的にゲイシャかどうか。品種は焙煎所の記載にしたがっていて、当サイトでは確認できません。
  • オークションの価格。集計しているのは焙煎所が販売する焙煎豆の税込価格で、生豆のオークション結果ではありません。
  • 実際の味。風味は焙煎度や淹れ方、収穫年でも変わります。風味の説明は、焙煎所がその1ロットについて書いたものです。

よくある質問

パナマのコーヒーはゲイシャだけ?

いいえ、カトゥーラやカトゥアイ、ティピカなども作られています。ゲイシャの産地として知られていますが、ほかの品種の豆はゲイシャより手ごろな値段で売られることが多いです。

パナマのゲイシャの特徴は?

焙煎所の説明では、花のような香りや柑橘、紅茶を思わせる風味がよく挙げられます。値段と産地の比較はゲイシャの解説にまとめています。

ボケテとはどんな産地?

ボケテはパナマ西部、チリキ県のバルー火山のふもとにある町と、そのまわりの産地です。2004年に評価されたゲイシャもボケテの農園の豆でした。

ベスト・オブ・パナマとは?

パナマ・スペシャルティコーヒー協会(SCAP)が開く品評会です。上位の豆はオンラインのオークションにかけられます。

出典と方法

  • パナマの産地、品種、精製方法、品評会:生産国と業界の資料で広く知られている情報をまとめたものです。ゲイシャの来歴と2004年のベスト・オブ・パナマの出典はゲイシャの解説の出典を参照してください。
  • 地域、品種、精製方法、標高、淹れ方:焙煎所がショップに記載したもの。割合は、その項目の記載がある豆を分母にしています。詳しくは項目の読み取り方。
  • 風味:焙煎所の説明をAIで分類したもので、測定ではありません。
  • 価格:各焙煎所のショップに表示された税込価格(送料別)を100gあたりに換算。在庫のある豆のみ、2026年10月23日時点。詳しくは100gあたり価格の計算方法。
  1. 価格は各焙煎所のショップの表示(税込)です。最新の価格・在庫はショップでご確認ください。